2022/09/14 更新

安倍元首相の「国葬」に対する斎藤知事の参列の意向表明について

憲法が輝く兵庫県政をつくる会は、

安倍元首相の「国葬」に対する斎藤知事の参列の意向表明について、

下記の声明を発表しました。

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 8月24日の知事記者会見で、斎藤知事は「安倍元総理の国葬については・・正式な案内が来ていないので、具体的な情報はまだ持ち合わせていない」「正式にはこれからの判断になる」としながらも、案内があれば「公務として出席」するとの意向を繰り返しました。同じことは8月31日の記者会見でも繰り返されています。

 案内があった場合に「公務として出席」することの理由について、知事は安倍元首相が「長年にわたり国の総理として大きな職責を担った」「特に・・地方行政に大きく尽力した人」という個人的な「受け止め」をもっており、また「県民を代表して、地方自治体の長として、弔意を示すという意味」をあげました。

 安倍元首相による「職責」の担い方の評価は様々でしょうが、知事個人の「受け止め」はもちろん自由です。

 しかし、国葬の実施については、根拠法がない、十分な国会審議がなされていない、憲法の「法の下の平等」「内心の自由」に反するなどの理由により、ほとんどの世論調査で「反対」の声が多数となっています。

 兵庫県弁護士会をはじめ全国の複数の弁護士会や法律家団体も法律上の根拠を欠く国葬の実施が憲法違反であるとして国葬反対の声明を発表しています。8月19日には、法的根拠をもたない国葬に知事が公費で出席するのは違法ではないかとする住民監査請求が兵庫県でも行われ、また県内各地で、市民による国葬反対の街頭アピールやデモが繰り返されています。

 くわえて知事は「県民を代表して」「弔意を」と言われていますが、県民が弔意を持つかどうか、それを表明するかどうかは、いうまでもなく県民各人の内心の自由に属する問題で、知事が県民を代表して弔意を表することは、県民の内心の自由を脅かし、あるいは弔意の表明を事実上強制することになりかねない重大問題です。

 以上の諸点を考慮して、私たちは、仮に国葬への「正式な案内」が届いたとしても、斎藤知事が知事の立場で、また公費を用いてこれに参加することには反対です。

 以上、憲法が輝く兵庫県政をつくる会として見解を表明いたします。

 

PDF【声明】斎藤知事の「国葬」参列表明について