「県民主人公の経済・産業へ」 講演&シンポを開催
「兵庫・憲法県政の会は、
2017年知事選挙にむけて経済・産業、地域政策を考ようと10月18日、
「講演&シンポジウム」を開き、県下各地から70数人が参加しました。
消費税増税と原材料の高騰が、地域経済を支えてきた中小企業・業者の経営を直撃しています。
6月に成立した「小規模企業振興基本法」は、
地域経済の低迷について、構造改革路線や新自由主義的な施策の遂行、
アベノミクスなど政治的な問題には触れていません。
同時に、政府は趣旨説明で
「小規模事業者は、地域の経済や雇用を支える極めて重要な存在」とその役割を高く評価しました。
その上で、自治体にも小規模事業者への支援することを責務としました。
こうした中、全国10位の財政力を持つ兵庫県政においても、
県民主人公の地域経済へ大きく転換していくことが強く求められています。
10月18日の「講演&シンポジウム」では、
日本共産党自治体局次長の金子邦彦氏が「県行政と経済・産業政策を考える」をテーマに講演。
シンポジウムでは、代表幹事の石川康宏氏をコーディネーターに、
3氏がそれぞれの地域経済の課題と運動方向を報告し、議論しました。
安心して暮らせる地域づくりを「住民が主人公」で
県行政と経済・産業政策を考える
日本共産党自治体局次長 金子邦彦
国の「成長戦略」としての「地方創生」にたいし、
チェックと批判を基本にしながらも、
国が今後おこなう予算措置を、住民の立場に立って、現実的に活用するための知恵の発揮も必要です。
都道府県が政策能力を高めるために、全国知事会が「先進政策」を選定・表彰しています。
例えば、救急車にタブレットを積み、救急搬送先情報の共有化と搬送時間の短縮をはかる事業(佐賀県)、
住宅リフォーム助成「わが家のビフォー・アフター」(秋田県)をはじめ、たくさんの事業が紹介されています。
市町の事業では、市民団体や日本共産党市議団が協力してとりくんだ
東大阪市の中小企業振興条例づくりや事業所調査が参考になります。
2年前の「講演&シンポ」で紹介した高知県の産業振興では、
その後、「高知」をどれだけ知ってもらうかという「高知家」プロモーションや、
観光キャンペーン「リョーマの休日」「龍馬パスポート」などのとりくみを行っています。
農業の振興では、「高軒高ハウス」などの整備、
林業では「直交集成板」の普及・促進、
水産業では、高知の魚を食べられる店の組織などをすすめています。
防災関連産業の振興へ力を入れるなど、「弱みを強みに変える」とりくみをすすめています。
高知県では、産業振興計画とフォローアップ体制を充実させ、
フォローアップの会議を定期的におこなっています。
県民参加の努力をはじめ「みんなが当事者」となる推進体制をとっていることが、大きな特長だと思います。
経済・産業政策を考えるにあたって、
防災も健康も自然エネルギーも、第一次産業も二次も三次も含めて全体をふまえた総合的視点が大切だと思います。
「人が安心して豊かに暮らせる地域づくり」、「住民が主人公」をつらぬくことが大事です。